2018.12.15

ARAKAWA DESIGN CREATIVE JAM

ARCHIVE #28

2018年12月15日のADCJ第16回は、「傍らに映画を」で「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」をお送りしました。

MC  時刻は午後7時をまわりました。毎月第1・第3土曜日の午後7時台は荒川デザイン・クリエイティブジャムをお送りしております。この番組は株式会社アンノウの提供でお送りいたします。
荒川  こんばんは!荒川デザインの荒川サトシです。
  こんばんは!雫です。よろしくお願いします。
MC  そしてミヤラジからは中村です。
荒川  よろしくお願いします!はじめに番組の紹介をしますね。荒川デザイン・クリエイティブジャムでは「クリエイティブを声で届ける」をテーマに、日々様々な表現をされているゲストをお呼びして、デザイナー視点でトークをするゲストトーク回と、「観た人もまた観たくなる」をテーマに、映画作品を独自の視点で語る「傍らに映画を」の2本柱で毎月2回(第1・第3土曜日7時から)お届けしています。今夜は映画回です。番組中に質問、メッセージをお待ちしています。ミヤラジアプリからも直接送れますし、Eメール「773@miyaradi.com」。ツイッターのハッシュタグをつけて、#ADCJをつけてつぶやいていただいてもいいです。前回に引き続きFacebookで映像の配信もやっているので、そちらに感想や質問を送っていただいても大丈夫です。今回からオープニングとエンディングの曲を変えたんですけどどうですか?気づきました?
MC  そりゃ気づくよ!(笑)また雰囲気が変わって…。
荒川  narrative(ナラティブ)っていう曲名なんですが、中村さん、ナラティブってご存知ですか?直訳だと難しいみたいなんですが、言葉の定義としては、しゃべったり触ったり見たりする情報のやりとり、コミュニケーション。自分も相手もしゃべってもらって、相手が何が大切なのかを話の中から見えてきて、それに対して自分ができることは何か…って考えることってあるじゃないですか?それが一つの物語(ストーリー)みたいな状況となって、持ち出すってことがナラティブっていうみたいです。今回は映画回になんですけど、映画回のラジオって、映画というテーマがあって語り合う。毎回ガチンコで打ち合わせしてやってるわけじゃない。(笑)振り返って後で聞き返した時に、こういうオチのついた話になったなー、って毎回聞き返して思ったんで…。それで、「あ、オープニングかえようかな」って。たまたま今、劇場公開してる「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」を聞いてちょうど旬だし取り入れてみました。エンディングもまた違うので、どんなエンディングがくるのか楽しみにしててください。

荒川  もう12月半ばですが、いろんなところで年の瀬の雰囲気ですが、中村さんは年越しやクリスマスで毎年やっていることとかありますか?
MC  そうですね、特にはないですけど…。(笑)
荒川  お正月は家族で集まる感じですか?
MC  そうですね、恒例の親族大新年会っていうのを、かれこれ20何年はやってます。
荒川  何人くらい集まるんですか?
MC  うーん、最近少なくなってきたけど、それでも15、6人くらい集まって…。今まで実家のある川口でやってたんですけど、両親がだいぶん年をとってきたので、次の世代の私が宇都宮で何回かやってるんですが…。ただ、父親が骨折してしまいまして、今入院してるんですよ。それで一時帰宅できないらしいので来年は無理かなって感じですねー。
荒川  治ってからぜひ…。しずちゃんはどうですか?
  年末は大掃除したり年越しそば食べたり、年越したら家でのんびりと家族でゆっくりするって感じですね。
MC  お正月の過ごし方としてはいい、日本人らしい感じですね。
荒川  おせちとかは作りますか?食べますか?
MC  買う派かなー。
  私もだいたい買ってますねー。
MC  母親の世代は作ってましたけどねー。なますとか黒豆くらいはやってますけど。
荒川  疲れちゃいませんか?おせち疲れ??
MC  私は餅焼き係ですけどね。雑煮の餅をストーブで焼いて…。荒川さんはどうしてるんですか?
荒川  僕はここ数年、温泉に行くんですよ。年越しは家じゃなくて宿なんです。30日から2泊くらいするんです。今まで義理のお母さんがおせちとかも以前は作ってたんですけど大変だし…。試しに年末に1回年越しに温泉行ったら朝ごはんにおせちっぽいのも出るし、年末疲れてる中でご飯用意したりするのも大変だから、年末泊まりに行ってゆっくりしておせち食べて、道中で初詣できるところによって初詣して帰る。(笑)
MC  体も休まるし初詣もできる。いいですねー。
荒川  結構リラックスできていいですよー。家族サービスにもなるし子供もすごい喜んでます。
MC  子供の楽しみって何なんでしょう?
荒川  子供はお風呂好きなんですよ。僕よりも入ってますよ。(笑)温まるのが好きみたいです。ぜひ温泉年越し一度やってみてください。(笑)

荒川  今日は映画回で、クリスマスも近いので「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」をピックアップしようと思います。これは中村さん観ました?
MC  これはお題をいただいてたんでツタヤに行って借りたんですけど、全部レンタルされてて…。シーズンだからなんですかね?
荒川  93年公開の映画なんですけど、25年経ってDVDで初めてみた感じですか?
MC  そうですねー、当時はちょうど忙しく家庭を顧みず仕事をしてた時代でしたからねー。
荒川  原案、原作はティム・バートンなんです。ティム・バートンといえば、「バットマン」とか「シザーハンド」とか、「チャーリーとチョコレート工場」とか、代表作いっぱいありますけど…。ジョニー・デップが多いんですけどね。(笑)「アリス・イン・ワンダーランド」も。(笑)世界観がティム・バートンにしか出せない感じだと思うんですよね。ゴシップな感じとかちょっとグロテクスな感じとか…。しずちゃんはティム・バートン監督の作品への思い入れはどうですか?
  やっぱり「スリーピー・ホロウ」ですねー。小学校か中学校くらいの時に、金曜ロードショーか何かで観たんですよ。その時の恐ろしさ。首なしの幽霊とか出てきて、怖さとかおどろおどろしさとか、今思い出すとゾッとしますね。
荒川  意外とファンタジックだけどホラーっていうのが得意な感じですけど、来年実写の「ダンボ」やるんですよ。(笑)監督がティム・バートン。意外じゃないですか?
MC  何かおどろおどろしたダンボなんですかねー?!(笑)
荒川  どのへんの表現がティム・バートン風になるのか楽しみですけど。「アリス・イン・ワンダーランド」的な明るいライトサイドのティム・バートンだと思うんですけど…。「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」はどちらかというとダークサイドな映画だと思うんですけど。

荒川  話の筋でいくと、ハロウインタウンっていう年中ハロウインしてる、ハロウインのプロ集団が住んでる街みたいな感じ。(笑)年中ハロウインのことしか考えてなくて、お祭り当日にハロウインをするんですけど、翌日から来年のハロウインの企画をするんです。1年後なのに。(笑)ハロウイン自体は実際のシーズンにしかやらないんだけれど、その準備を1年がかりでするんです。
MC  そういう意味なんですね。
荒川  なかなか町長さんは面白いです。主人公はジャックで、冒頭で「今年のハロウインが終わりました」って流れるんですけど、悩むんです。「去年と同じだったな」ってマンネリ化していることを悩んでいるんです。みんなからは「よかったな、ジャック」「すごいな、ジャック」って褒めれれるんですけどね。
  みんなからはすごく褒められるんですけど、ジャックは満たされてないんですよね。
荒川  中村さん、そういうことってありますか?自分の中ではマンネリなんだけど、周りからは「またやってね!」って言われるような経験。この「言えないもどかしさ」みたいな…。
MC  (仕事の)現役の頃の話でいいですか?お菓子のメーカーだったんで、例えば季節ごとにプロモーションを打つんですね、そうすると、あんまり奇抜なことってないんですよ。だから週に1回売り場を変えていくってなると52週あるから、52個のネタがあればそれで1年間回るんだよね。そうするとその後の1年間はちょっとずつ改善点を見つけて、イベントをブラッシュアップをちょっとずつ変えて回していけばいいっていう考え方でやってましたね。
荒川・  あー、なるほど。
荒川  そのやり方に対して中村さんはどう思ってたんですか?
MC  僕はそれを素晴らしい考え方だなって思ってたんですよ。
荒川  なるほど、じゃあ、「去年は赤だったから今年は青」みたいに極端に変えるんじゃなく、赤をちょっと赤紫にするっていうやり方でだんだん青にしていくってやり方ですよね。
MC  うん、だから売り場とお客さんとお店をちゃんと見てないといけないんだけどね。何が問題なのか、不具合はどこにあったのか。結果が出てたらいいんだけど、出てない場合はそこに改善点が見えるかもしれない。こういう形で来年提案していく。
荒川  なるほど。そういう意味で言うと、ジャックが感じているマンネリ感は他者本位でなく自己本位な考えなのかな、って思いますよね。住人が不平不満を言っているんだったらそれを受け止めないといけないんですけど、住人は何も不満を言ってない。「ジャック、超よかったよ!」って言ってるくらいですから。(笑)中村さんがお仕事やられてた時の体験からいうと、それはどちらかと言うと町長さん的な感じじゃないですか?町長さんは日々よくしようっていうのを1年後のイベントの改善案として翌日に持ってくる。
MC  そうですねー、どっちかと言うと町長さんですねー。
荒川  一度曲いきますか!
  一曲目はマキシマム ザ ホルモンで「ぶっ生き返す」

MC  時刻は午後7時28分になりました。荒川デザイン・クリエイティブジャム。この番組は、新たに人とモノと文化のポータルポイント事業を展開していきます、ロジスティックカンパニー、株式会社アンノウの提供でお送りしております。只今の曲はマキシマム ザ ホルモンで「ぶっ生き返す」でした。なんでこの曲を選んだんですか?
  この曲は、ジャックの行動力ですね。マンネリを打破しようとクリスマスの企画を持ちかけて、1年かけて街中の人たちにプレゼントの準備や飾り付け、音楽などを提案して係も決めて…。その行動力ですね。
荒川  こういう曲がピックアップされる流れはどうですか?
MC  僕にはちょっと難しくて勉強の日々が始まります。(笑)でもこういう曲があるってことを知ることはいいことだと思ってます。荒川さんの番組に出させてもらってるからこういう出会いがあるんだし。いい曲ですね。

荒川  映画の話に戻ると、この映画はストップモーション(一枚一枚写真を撮って映画にするんですけど、一秒30枚とか映画だと24フレームとかで撮るんです)。総製作期間が3年ですって!1時間17分?くらいの映画ですけど、3年かけて230セットですって!1分撮るのに一週間くらい。ちょっと動かしてパシャ、ちょっと動かしてパシャを繰り返し、エラーがあったら戻って撮り直し。確認しながら撮るみたいですけど。今はデジタルがあるから多少補正はありますけど、それでも時間がかかる。最近はストップモーションの映画は少ないですけどね。「犬ヶ島」っていう映画っもストップモーションを使ってるんですけど、お寿司を作るシーンのメイキングが動画で上がってて、映像的には真俯瞰な映像でお寿司を握る職人さんの手が上から写ってて、メイキングは横からの映像だったんですけど、タコとか出てくるんですけど、足の部分を動かして…とかやって一週間くらい制作にかかってるんです。寿司を作るシーンに。ストップモーションにこだわった理由が「一体感」。CGには出せない存在感、空気感っていうのをティム・バートンは出したいってことらしいですよ。しずちゃんはストップモーション系のアニメどうですか?
  やっぱり質感とかですね。生き生きしてる。実写とは違うんですけど、ストップモーションならではの2次元感と3次元の質感、その融合がすばらしかったですね。
荒川  ジャックの表情って400種類くらいあるみたいですよ。(笑)
  すごい!
荒川  顔っていうか頭だけをスポッと抜いて差し替えるタイプなんですけど400個。たぶん「笑う」で何カット、「怒る」で何カットとかあるんでしょうね。喜怒哀楽でなんだかんだ400近く。サリーとかは髪の毛はそのままで顔の表情の部分だけをすり替えてやってるみたいです。町長さんも。パズルみたいにはめかえて撮ってるみたいです。ストップモーションを撮る極意があるらしいんですけど「終わる日を指折り数えても始まらない。緻密さを心から楽しまないと出来ない。」
MC  なるほど!
荒川  おっしゃるとおりですよねー!(笑)いつ終わるのかなーって考えてたらもうやってられない訳ですよ。下手したら1ヶ月かかるかもしれない作業を今日から始めようっていう…。そのこだわりがすごいですよね。
MC  でも必ず一コマ一コマが最終的に完成にむけて繋がっていくっていうのは間違いのない事実なので、一歩ずつを楽しむってことですねー。なるほど、すばらしい!
荒川  もちろん撮影技術とかもすばらしいんですけど、僕観たのが吹替版だったんです。吹替版でジャックの声をやっているのが市村正親さんだったんです。これも名演技だと思っていて、ラ・ラ・ランドみたいなセリフがあったと思ったら急に歌い出すようなミュージカル映画。この演技力がすばらしくて震えました。ジャックの感じとすごくマッチしていて紳士だけど子供っぽくて熱い。吹き替えについてはどう思いますか?
  (映画の)序盤でジャックのしょんぼり具合とかクリスマスタウンを見た時の心からの嬉しそうな顔とか、感情の豊かさも素晴らしかったですね。
荒川  舞台を観てるような感じで、当時(1993年)にキャスティングした方はすごいなーって思いますね。
MC  朗読、アフレコもそうなんですよね。全身で演技をする。その発露が言葉になって出てくる。それが我々の想像力を掻き立てる大きな力を持つんじゃないかと思いますね。
荒川  「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」はディズニーの作品になってて、キングダムハーツっていうゲームにも出てくるんです。ハロウインタウンっていう。その声も市村さんなんです。来年ゲームのⅢがやっと出るんです!ゲームの話でごめんなさい。(笑)やっとです。年々ぶりかです。ジャックスパローは出るみたいですけど…。ここで一曲行きましょう。
  ONE OK ROCKで「Wherever you are」です。

MC  時刻は午後7時44分をまわりました。荒川デザイン・クリエイティブジャム。只今の曲はONE OK ROCKで「Wherever you are」でした。この番組は、新たに人とモノと文化のポータルポイント事業を展開していきます、ロジスティックカンパニー、株式会社アンノウの提供でお送りしております。
荒川  ありがとうございます。今日は前フリを長く取りすぎてしまって反省してますけども、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」を取り上げております。(笑)この曲は直訳すると「あなたがどこにいても」っていうことなんですが、サリーのジャックを想う気持ちが一途で、献身的だし行動も伴っていて、本当に素敵だなーって。最初は博士に捕らわれていて物理的な距離、脱出しないと会えない。でやっと自由になって会えても、ジャックはジャックでクリスマスに首ったけになっていて、今度はちょっと心の距離ができちゃった。それでも最初の想いをずっと貫いてる。なかなかできないなーと思ってこの曲を選びました。一曲目からのギャップがどういうふうに皆さんに届いてるか分かりませんが…。(笑)
  すみません、私もしかしたら選曲ミスをしてしまってるかもしれないです。(苦笑)
荒川  いやいや大丈夫ですよ。
MC  元々、しずちゃんと荒川さんで選曲の打ち合わせはしてるんですか?
荒川・  しないしない。
MC  じゃあ曲を持ち込んで蓋を開けてみたらこのギャップ感。(笑)
荒川  いつも番組が始まる前に軽くお茶飲みながら打ち合わせするんですけど、それは次回の打ち合わせなんです。何の映画にするか。選曲の話や今日ラジオで話すことは一言も打ち合わせしないできてます。
  フリーダムな感じです。(笑)
MC  じゃあ、スタジオに入って、ここでどんな化学変化が起きるか、何が飛び出すかっていう面白みがあるよね。
荒川  そうです。まぁでも、「この映画はいいよね」っていうところは共通しています。、二人共その映画を観ていて「この映画はいい映画だ」っていう前提で話をしているので、そこはブレないなーと感謝してます。ありがとうございます。
MC・  ありがとうございます。

荒川  今年最後の放送ですけど、ちょっとまとめますか?今年を。原稿を作ってて、次回の予告が1/5だー!と思って…。まず、続いたことに感謝してスポンサーがあって続いてるっていうのが一つと、しずちゃん、中村さん、ゲスト回だったらマイちゃんとかなおちゃんとかゲストの方とか。本当にいろんな方に来てもらって感謝しています。なるべく続けていきたいなーって思ってます。来年は中村さん異動になったりするんですか?
MC  異動!?番組編成が3ヶ月1クールなんでまぁ近々にそういう発表があるとは思いますけど。僕は荒川さんのこの番組に希望する手を挙げますよー!
荒川  ありがとうございます。ぜひ!(笑)エンディングの曲が流れてますね。
MC  これも新しい曲ですか?
荒川  「はじまりのうた」っていう曲です、エンディング曲なんですけど。一つ終わりがあっての始まりなんで、何か新しくまっさらな状態から始めるんじゃなくて、何かバックボーンに一つ終止符が打たれたものがあってその上での始まり。エンディングに持ってきたのも、番組の放送が終わり、そしてまた次回の放送が始まるていう区切り。身を引き締めようっていう感じの歌を最後に持ってきました。いい曲でもあるんですけどね。
MC  締まりましたね!さすが荒川さん!笑)
荒川  来年も頑張りたいと思います。次回の予告をします。1/5(土)19時から、2019年初放送です。デザイナーでイラストも描く高根沢さん(Gonnちゃん)、ゲスト回に来てくれているマイちゃんで、デザイナー3人で集まって2019年のデザインのトレンドを話そうかなっていう新春企画を考えてます。よろしくお願いします。
MC・  よろしくお願いします!
荒川  今夜も荒川デザイン・クリエイティブジャム第28回お聴きいただいてありがとうございました。中村さん、しずちゃん、今夜もありがとうございました。荒川デザインの荒川サトシでした。
MC・  ありがとうございましたー!